おせち料理に数の子が入っている意味や由来を知りたいと思っている方も多いでしょう。この記事では、数の子がおせち料理として親しまれるようになった日本文化を簡単なレシピとともにご紹介していきます。
 お正月に食べる数の子について知識を深めたい、おせちを手作りしてみたい方はぜひ参考にしてみてください。2024年に即完売した美味しい数の子入りのおせちについても情報をまとめています。
  おせちの数の子には「子宝に恵まれますように」との願いも
 
 おせち料理の数の子は、古来より子孫繁栄を願う意味があります。よく見ると、無数の小さな粒が集まってひと塊になっている数の子。二親と当て字もできるニシンの卵巣で作られた数の子は、1本で数万個もの卵の集まりとなっています。
 さらに、ニシンの卵は粘着性のあるタイプで産卵後、岩場や砂地、海藻にくっつくとなかなか離れない性質を持ち合わせています。このような縁起の良さから、おせち料理の数の子は子宝の象徴とされ、祝いの席で重宝されているのです。
 また、数の子の美しい黄金色は「黄色いダイヤ」とも評されています。数の子と同じく、栗きんとんや伊達巻などの黄金色のおせち料理は色的にもおめでたい意味を持ちます。重箱のなかの見た目も華やかになり、お正月らしさがあふれる一品です。 
 数の子は祝い肴の一つでもあります
 
 数の子はおせち料理の分類で、祝い肴としての意味もあります。祝い肴とはおせち料理のなかでどういった役割を持つのか、そのうちの一つである数の子の意味とともに詳しくお伝えしていきます。 
 祝い肴はおせちの花形
 西洋料理のフルコースで最初に提供される料理はオードブルです。おせち料理の祝い肴とは、オードブルと同じ酒の肴の役割でありながら、なおかつ「おせちの花形」的な意味合いもあります。
 おせち料理の祝い肴は、新年の始めに邪気を払うお屠蘇と一緒にいただく酒の肴のこと。数の子を含め三種類でワンセットになっているため「祝い肴三種」と呼ばれ、おせち料理に欠かせない品とされています。 
 地域差なく縁起の良い数の子
 祝い肴三種の内容は、関東と関西で少し違いがあります。数の子を含めた三種類の祝い肴の意味を地域別にまとめてみました。
     | 関東 |  関西 |  
    | 黒豆 |  長寿・健康 |  黒豆もしくは 田作り |  長寿・健康もしくは 豊作 |  
  | 数の子 |  子孫繁栄 |  数の子 |  子孫繁栄 |  
  | 田作り |  豊作 |  たたきごぼう |  開運・繁栄・健康 |  
  
   数の子は関東でも関西でも、祝い肴の一品として共通しています。ニシンが全国的に親しまれていた食材であったこと、日本の長い歴史のなかで子孫繁栄は人々が最も強く願う想いであったことが伺えますね。
 祝い肴の数の子が高級品になった理由
 祝い肴三種のなかで、今では高い価格のイメージがある数の子ですが、かつては民衆にも広く根付いていたおせちの一品でした。数の子をお正月に食べる習慣が浸透したのは、本格的なニシン漁がスタートした江戸時代とされています。
 やがて、ニシン漁の際の囃し言葉がソーラン節と呼ばれるようになるほど、ニシンは北の海で豊漁に。しかし、昭和30年を過ぎると、規制のない漁や環境的な要因などがからみ合い、ニシン漁は衰退してしまいます。
 現在の国産数の子は、ほとんどが養殖での流通で高級品。
 しかし、価格の安い外国産数の子の台頭もあって、昔と変わらず伝統的な祝い肴として親しまれています。 
 数の子の塩抜き方法と簡単レシピ
 
 おせち料理の数の子を手作りする場合、冷蔵庫で日持ちがする塩漬けを買うことが多いかと思います。そのため、数の子を調理する際は塩抜き作業が必須。ここからは、数の子の塩抜き方法とおせち用の簡単なレシピをご紹介していきます。
 数の子の塩抜き方法
 数の子を塩抜きする意味は、そのままだとしょっぱくて食べられないから。塩分濃度0.5~1%の塩水を使用して、ほど良い塩辛さを残す「呼び塩」という手法を用います。
 時間と手間がかかりますが、自分好みの塩辛さに調節できてより美味しく食べられるようになるため、ぜひチャレンジしてみてください。 
 ・材料(2~3人前) 
 塩漬けの数の子 200g 
 塩水 1リットル(小さじ1の塩を溶かしたもの) 
 ・作り方
 ①容器に塩水を入れ、数の子を4時間ほど浸す
 ②①の工程をもう一度繰り返す
 ③数の子の端を折って味見してみる
  好みの塩加減でなければ、①の工程をもう一度繰り返す
  1時間経過ごとに味見するのがおすすめ
 ④好みの塩加減になったら、数の子の薄皮を親指のはらでむいて見た目を整える
 ⑤キッチンペーパーか乾いた布の上におき、水気をきる
 
 数の子の塩を抜きすぎて水っぽくなってしまった場合は、濃い塩水に1時間ほど漬けて塩気を戻します。 
  簡単!数の子の味付け
 数の子の味付けは、市販のめんつゆを使うと簡単に完成します。数の子を漬け込む容器がなければ、フリーザーバッグの使用も便利です。
 ・材料(2~3人前) 
 塩抜きした数の子 200g 
 A めんつゆ濃縮2倍 大さじ2 
 A 水 150~200cc 
 かつおぶし 適量 
 ・作り方
 ①塩抜きした数の子をAの調味料に漬け込む
  Aの水の量は、お好みで調整する
 ②1日経ったら、数の子を取り出しす
 ③キッチンペーパーで水気をきって好みの大きさにカットし、かつおぶしをまぶす 
 数の子の松前漬け
 数の子が入ったおせち料理では、北海道の郷土食である松前漬けも有名です。作り方は意外と簡単で、炊きたての白ごはんにも合いますので、ぜひ作ってみてください。完成後に味が濃い場合は、だし汁などで薄めるのがおすすめです。
 ・材料(4人前) 
 塩抜きした数の子 200g あたりめ・するめ(刻んであるもの) 50g きざみ昆布 20g にんじん 1/3本 A 酒 大さじ2 A みりん 大さじ2 A しょうゆ 大さじ2 A 唐辛子 1本 
 ・作り方
 ①にんじんを千切りにして、サッと湯通しする
 ②唐辛子以外のAを火にかけて煮切りする
 ③煮切りしたAに唐辛子を入れて冷ます
 ④容器に入れた昆布とするめに冷めたAを入れる
 ⑤混ぜ合わせてから人参を入れる
 ⑥ひと晩寝かせて完成 
 
北海道産の数の子料理が入った中納言のおせち
 
 おせち料理の数の子の意味やレシピをご紹介しましたが、作り方が簡単といっても数の子調理に手間がかかることは否めません。また、数の子は塩加減の見極めが難しい食材でもあります。手作りは、食材を探すのも含めて大変と感じる方も多いでしょう。
 プロが作った美味しい数の子が食べたい方は、「活・伊勢海老料理専門店中納言」のおせちをお取り寄せするのがおすすめです。2024年に即完売となった中納言の人気商品をご紹介していきます。 
 
「生おせち 鳳凰(ほうおう)」3~4人前
 
 プロが丁寧に仕上げた数の子入りのおせちなら、豪華な品々がぎっしりと詰まった鳳凰(ほうおう)がおすすめです。鳳凰なら、食感の良い北海道産の数の子の醤油漬けが味わえます。郷土食としても親しまれている松前漬けには、中納言らしく伊勢海老も入っています。丹波黒豆やことほぎ田作りなど、祝い肴も楽しめる三段重です。中納言のおせちは9月頃にリリースする予定です。
 ※すべての生おせちは、食材の仕入れにより内容が変更になる場合があります 
 
伊勢海老おせち(冷凍)「はつはる」2人前
 
 中納言のはつはるも、食感が良く美味しい数の子の醤油漬けが食べられるおせちです。急速冷凍加工されているタイプのため、解凍前なら賞味期限が3か月ごと長めなのも魅力的。お世話になった方へのギフトや挨拶の品にも活躍します。
 紅白仕立ての伊勢海老は盛り付けも華やかで、食べ応え抜群。ワンプレートおせちを探している方にもおすすめです。あわびの福良煮、蛸のうま煮、サーモンいくら親子漬けなど、海の幸もたくさん楽しめます。
 ※冷凍おせちは、食材の仕入れにより内容が変更になる場合があります。 
 
 
数の子はお祝いの席で欠かせません
 
 子孫繁栄を意味する数の子は、お節料理の定番メニューです。ご家庭で手作りすれば、自分好みの味付けで数の子を楽しめるので、この記事を参考にぜひトライしてみてください。松前漬けは、普段の日の保存食としてもぴったりです。食卓も華やかになりますよ。
 年末から大晦日にかけて時間のない方や下ごしらえ、味付けが大変と感じる方は、ぜひ中納言で人気の通販おせちをご利用ください。送料は無料です。お正月はプロの味付けで、縁起物の数の子を楽しみましょう。