還暦は、生まれ年の十干十二支が再び訪れる節目のイベントです。
新しくスタートする第二の人生を盛大にお祝いしたいしてあげたいですよね。
贈り物にはお祝いメッセージが欠かせませんが、目上の方へどのように書けばいいのか悩む方も多いのではないでしょうか。
この記事では、還暦祝いのメッセージを書く際のポイントと注意点・マナー、相手別のお祝いメッセージ文例などを解説します。
心温まる還暦祝いのメッセージで、贈られた方を笑顔にしましょう。
還暦のお祝いメッセージは3つのポイントと流れを押さえれば簡単！
還暦祝いのメッセージは、以下のポイントと流れで書きましょう
ポイント①はじめに還暦を祝う内容を書く
メッセージの最初に、祝福の言葉を書きましょう。
祝福の言葉は手渡しする際に伝える言葉ですが、改めてメッセージの冒頭に書くことで、祝福の気持ちもより深く伝わります。
直接渡せない場合や遠方の方へは、最初に書くことでお祝いのメッセージだとすぐに気付いてもらえるでしょう。
また、「おめでとう」の言葉を含めた内容で書き始めれば、後に続くメッセージへの流れも作りやすくなります。
ポイント②日頃の感謝を伝える内容をメッセージの中盤に書く
お祝いの言葉の次は、感謝の気持ちを書きましょう。
具体的な思い出・エピソードを加えてオリジナル性を出すと、グッと想いが伝わるメッセージになります。
また、相手が忘れているような些細なエピソードを振り返っておくと、感慨深い内容になりさらに喜んでもらえるはずです。
ポイント③健康・長寿の願いを込めた内容でメッセージを締めくくる
最後は、健康・長寿などへの願いを込めた言葉で締めくくりましょう。
還暦は新しい人生を迎える節目のイベントですから、健やかな人生がこれからもずっと続くように願う気持ちを込めてみてください。
第2の人生の始まりに背中を押すようなエールの言葉を入れたり、今後の活躍に期待する言葉を添えたりするのもおすすめです。
還暦祝いのメッセージは、「祝福・感謝・応援」の3つのポイントを押さえると、短くてもお祝いする気持ちが相手にしっかり伝わるメッセージになりますよ。
還暦祝いのメッセージは贈る相手との関係性で変えよう
還暦は誰からお祝いされても嬉しいものですが、メッセージはお祝いする相手との関係によって言葉遣い・表現を変えましょう。
家族・親戚
家族へのメッセージは、改まった言葉遣いも良いですが、フランクな方がより親しみやすく身近に感じてもらえます。
家族だけの思い出・エピソード、配偶者なら家族を支えてくれたことへの労いの言葉を添えるのも良いでしょう。
会社の上司・恩師
お世話になった、お世話になっている上司・恩師へのメッセージは、相手を尊重して敬意を表す言葉・内容を選びましょう。
ビジネス文書を参考にするのもおすすめです。
還暦を迎える方の経歴・業績を称えたり、自分の人生やキャリアに影響を与えたアドバイス・エピソードなどを書いたりすると、印象深いメッセージになります。
お祝いのメッセージは一人だけに限らず、同僚・同級生と連名で書いたり寄せ書きにしたりするのも一案です。
普段から家族への感謝の気持ちを伝えている方は、少ないのではないでしょうか。
還暦のお祝いを機に、今までの気持ちをしっかり伝えましょう。
家族以外の方をお祝いする場合は、今後のお付き合いに影響する可能性もありますから、言葉と内容は慎重に選びたいですね。
また、男性と女性で表現方法を少し変えてみるのもおすすめです。
還暦祝いのメッセージはここに注意！避けた方が良い言葉・マナー
お祝いのメッセージを贈るなら、相手に失礼のないようにしたいですね。
メッセージを書く際には、以下のポイントに注意してください
忌み言葉・老いを連想させる言葉は使用しない
不幸や不吉なことを連想させる縁起の悪い言葉を「忌み言葉」と呼び、お祝いに使用するのはマナー違反とされています。
一般的には、以下のような忌み言葉があります。
さらに、結婚祝い・弔事などシーン別の忌み言葉もあり、還暦祝いには老い・衰え・別れを連想させる以下のような言葉があります。
最近の60歳は、まだまだ現役世代で若々しい方が多いため、老いや衰えのニュアンスを含む言葉を使うと年寄り扱いされたと感じる方もいます。
また、60歳は定年を迎える年であることも多く、一緒にお祝いする方も多いのではないでしょうか。
退職される方に「お疲れ様」「終える」なども使いがちですから、注意したいですね。
忌み言葉には、日常で何気なく使う言葉も含まれていますから、メッセージの作成後は必ず読み返して入念にチェックしてください。
どうしても伝えたい言葉に忌み言葉がある場合は、似た意味の言葉を選ぶと良いでしょう。
使用するカードや筆記具
お祝いのメッセージには、使用するカード・筆記具のマナーもあるため確認しておきましょう。
メッセージカード・便箋は、弔事のカラーである白と黒の組み合わせを避けましょう。
メッセージを手書きする場合は、消えるボールペン・鉛筆は避けましょう。
普段使いのペン・ボールペンでも問題ありませんが、正式なお祝いの文章には万年筆を使うのが一般的で、インクの色は黒・濃紺が最適です。
筆記具のマナーは厳密ではありませんが、細かな部分に相手を思う気持ちが現れるので注意したいですね。
お祝い金を渡すならご祝儀袋にも注意
メッセージと一緒にお祝い金を渡すこともありますね。
ご祝儀袋にもマナーがあり、特に水引の本数・種類には注意しましょう。
ご祝儀袋をぐるりと囲んでいる紅白・金銀・赤金など2色の水引は、縁結び・魔除けの意味があり、シーン別に本数が決められています。
お祝い事には奇数の3・5・7が良いとされ、偶数は「割り切れる」という語呂合わせから弔事に使用します。
5本ずつを結んだ合計10本の水引がお祝い用として一般的ですが、これは偶数という捉え方ではなく5本の倍の慶びという意味で使われています。
水引にはさまざまな種類の結び目がありますが、還暦祝いでは以下の2つがおすすめです。
おすすめの水引①蝶結び
蝶結びは、「花結び」とも呼ばれ何回でも結び直せることから、何度あってもいい慶び事の「出産祝い・入学祝い・昇進祝い・結婚記念日」、「挨拶・お礼」などに使用されます。
おすすめの水引②梅結び
梅は「魔除け」の象徴で、梅結びは「両端が切れていない」「固く結ばれる」などの意味があることから、還暦祝いをはじめさまざまなお祝いに使われます。
還暦祝い用のご祝儀袋は、一度切りのお祝い・弔事全般に使用する「結び切り」、寸志・謝礼など格式にこだわらない時に使用される水引のない「赤帽（あかぼう）」は避けましょう。
せっかくのお祝いが台無しにならないように、言葉選び・マナーはしっかり押さえておきたいですね。
相手別のメッセージ文例集
還暦を迎える方に贈るメッセージをお相手別にご紹介します。
配偶者・パートナーに贈るメッセージ文例
文例①
還暦おめでとう！
今まで共に歩んでくれたことに、とても感謝しています。
みんなが元気で楽しく過ごせているのは〇〇（相手のお名前）のおかげです。
この先も健やかで幸せな日々が続くよう、一緒に笑い、支え合い、毎日を楽しんでいきましょう。
これからも末永くよろしくお願いします
文例②
〇〇（相手のお名前）へ
還暦おめでとう
家事・育児を一生懸命してくれて本当にありがとう。
とても感謝しています。
〇〇がいなければ今の自分はないと思っています。
これからはふたりの時間をもっと増やして、いろいろな場所に出かけたいですね。
お互い体には十分に気を付けて、楽しく毎日を笑顔で過ごしましょう。
文例③
大切な〇〇（相手のお名前）へ
還暦をお祝いし、感謝の気持ちを込めてメッセージを贈ります。
この年まで健康で楽しく過ごせたのは、〇〇（相手のお名前）が支えてくれたからです。
いつも本当にありがとう。
いよいよ第2の人生が始まりますね。
今まで時間がなくてできなかったことや新しい趣味にぜひチャレンジしてください。
〇〇（相手のお名前）の活躍を私も応援します！
これからも共に笑顔が溢れる充実した毎日を送っていきましょう。
両親に贈るメッセージ文例
文例①
お父さん（お母さん）へ
還暦おめでとう。
いつも家族のことを気にかけてくれてありがとう。
口に出したことはなかったけど、いつも感謝しています。
これからも体に気をつけて元気に過ごしてください。
文例②
還暦おめでとうございます！
家族みんなが幸せな日々を過ごせるのは、お父さん（お母さん）のおかげです。
いつもお父さん（お母さん）の背中を見て、沢山のことを学ばせてもらっています。
これからも私のお手本となる存在でいてください。
お父さん（お母さん）が、第2の人生を健康で楽しく過ごせるよう心から願っています
文例③
お父さん（お母さん）還暦おめでとう。
今まで心配をかけることもたくさんあったよね。
いつも温かく見守ってくれることに感謝しています。
これからは、自分のための時間をたくさん作って、第2の人生を思いっきり楽しんでね。
お父さんとお母さんが幸せな毎日を過ごせるように私もサポートしていきます。
いつまでも夫婦仲良く元気でいてください。
祖父母に贈るメッセージ文例
文例①
おじいちゃん（おばあちゃん）、還暦おめでとうございます！
いつも私たちのことを気にかけ、支えてくれてありがとう。
今度は私たちがおじいちゃん（おばあちゃん）を支える番だから、いつでも頼ってね。
これからも元気で一緒に楽しい日々を過ごしましょう。
文例②
おじいちゃん（おばあちゃん）へ
還暦おめでとう。
いつも家族のことを思ってくれるおじいちゃん（おばあちゃん）に感謝しています。
ぜひ第2の人生は、自分のことにも時間を使ってください。
体には十分気をつけて、いつまでも元気でいてね。
文例③
大好きなおじいちゃん（おばあちゃん）
還暦おめでとうございます。
いつも私たち家族を気にかけてくれて、ありがとうございます。
これから先も体に気をつけて、おじいちゃん（おばあちゃん）と仲良く過ごしてね。
遠くてなかなか会いに行けないけど、また遊びに行ったときは楽しい話をたくさん聞かせてください。
上司に贈るメッセージ文例
文例①
〇〇さん、還暦おめでとうございます！
これまで〇〇さんのご指導で多くのことを学び、成長させていただきました。
心より感謝しております。
いよいよ第2の人生が始まりますね。
これからも〇〇さんらしい人生を歩んでいってください。
今後のご活躍を心よりお祈りいたします。
文例②
〇〇様
謹んで還暦のお祝いを申し上げます。
〇〇様にはいつも丁寧にご指導いただき、誠に感謝しております。
今後ますますのご活躍とご健勝を心よりお祈りいたします。
文例③
〇さんへ
還暦おめでとうございます。
現在ご活躍中の〇〇さんが、還暦を迎えられたことに正直驚いております。
新たな節目を迎えた今、ますます精力的にご活躍されることでしょう。
今後ともご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします！
恩師に贈るメッセージ文例
文例①
〇〇先生、還暦おめでとうございます。
大変ご無沙汰しておりますが、変わらずお元気でいらっしゃるでしょうか。
学生時代には丁寧なご指導をいただき、本当にありがとうございました。
いつかお会いできる日が来るのを楽しみにしております。
今後の人生が、〇〇先生にとってさらに素晴らしいものになりますよう祈念しております。
文例②
〇〇先生
還暦おめでとうございます。
〇〇先生からいただいた教訓を今でも大切にしております。
いつも忙しそうにされていた〇〇先生。
たまには、体をいたわり休めてくださいね。
いつまでもお元気でいてください。
また同窓会でお会いできるのを楽しみにしております。
文例③
〇〇先生
このたび還暦をお迎えになられるとのことで、心よりお喜び申し上げます。
しばらくお会いできておりませんが、お元気でお過ごしでしょうか。
〇〇先生にご助言をいただいたおかげで、希望する仕事に就くことができております。
これからも益々ご活躍されることと存じます。
お身体を大切に、いつまでもお元気でいてください。
還暦を誕生日のお祝いと一緒に行う方は、誕生祝いのメッセージも加えましょう。
定型文のメッセージ・プリントされた文字は、そのまま使うと無機質な印象を与えることもあります。
メッセージの一部を少し変更したり、温かみのある手書きのメッセージにしたりすると、オリジナリティが出せますからぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
気持ちを文字で伝えるのが苦手な方・遠方でなかなか会えない方は、ビデオメッセージで想いを伝えるのも一案です。
プレゼントも一緒に渡すなら「赤」を意識したアイテムを
お祝いメッセージと一緒に贈り物も渡すなら、赤をベースにしたアイテムをプレゼントしてみてはいかがでしょうか。
還暦の象徴「赤色」
古より還暦祝いに使用される「赤」には、健康・長寿の意味以外にさまざまな意味が込められています。
植物の「紅」は、大変貴重で位の高い人だけが使うことを許された崇高な色とされていました。
土から取れる「丹（に）」は、毒性の強い水銀・硫黄を含み魔除けの意味を持つことから、神社の鳥居・拝殿に使われたり、古代中国では邪気払いの効果があるとされ儀式に用いられたりしました。
赤は太陽・火・炎・血液などをイメージさせ、生命力の象徴とされています。
かつては赤ちゃんが赤色の産着を身に着ける習慣があり、還暦は生まれ直す意味があることから赤色のちゃんちゃんこ・頭巾を使用すると言われています。
さまざまな願い・意味や力が込められた赤色のアイテムに、お祝いの気持ちを添えてみてはいかがでしょうか。
還暦祝いで避けた方が良い贈り物
還暦祝い限定のマナーではありませんが、目上の方には以下の贈り物は避けましょう。
- 老いを感じるアイテム・・・老眼鏡・杖・補聴器
- 死を連想させるアイテム・・・菊の花・お茶
- 頑張りを促すアイテム・・・ボールペンなど文房具・通勤鞄・腕時計・ベルト
- 語呂合わせや縁起から避けられるアイテム・・・履物・靴下
各アイテムは避けた方が好ましい一例ですから、リクエストがあればプレゼントしても問題ありません。
還暦の贈り物には、定番の花束・お菓子など感謝を伝えるアイテムがたくさんありますが、人生の再スタートを応援するような品もきっと喜ばれるでしょう。
長寿・健康の象徴「伊勢海老」で還暦を祝いましょう
還暦は人生の大きな節目のお祝いですから、「贈り物を何にしよう」と頭を悩ませる方も多いのではないでしょうか。
カタチに残るアイテムをプレゼントするのも素敵ですが、和気あいあいとみんなで一緒に祝いの膳を囲み、心温まるひと時を過ごすのも思い出を育む良い機会になるでしょう。
還暦祝いに伊勢海老がおすすめなワケ
伊勢海老は、お正月・結婚式・敬老の日など慶び事にぴったりの食材です。
還暦の象徴である赤色だけでなく、姿形から縁起の良い意味がたくさん込められています。
伊勢海老は、長いヒゲを持ち身体が曲がっている姿から数十年生きると言われており、長生きの象徴とされています。
伊勢海老は、成長するまでの間に30回ほどの脱皮を繰り返すことから、昇進・栄転など仕事運の象徴とされています。
甲羅に覆われた伊勢海老は、甲冑をつけた姿に見えることから武運が長く続くよう願う象徴とされ、現代では大きな仕事にチャレンジする時などに使われます。
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心に残る還暦祝いを中納言で
還暦祝いのメッセージは贈る人の気持ちが重要です。
言葉遣い・マナーは守りながら、形式にこだわり過ぎずに考えてみてはいかがでしょうか。
大切な方を想いながらしたためたメッセージは、きっと相手の心に響き喜んでもらえるでしょう。
還暦は最初に迎える長寿のお祝いですが、さらに古希・喜寿・傘寿・米寿へと続きます。
中納言は、長年の歴史に培われた味で心を尽くしたおもてなしをいたします。